【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







走って走って



アカネを置いてきたことに気づいた時には



もう、自分がどこにいるのかも分からなくなっていた。






一番近くのコンビニに入ってお酒を買うと

その前で飲み始めた。





お酒なんて成人の日に少し口をつけて以来、全然飲んだことなんかないけれど


なにもかも忘れて壊してしまいたかった。






「ねー、キミひとりー?」





明らかにチャラチャラした人がニヤニヤと笑いながら話しかけてくる。





いつもなら怖くて逃げ出すのに




これが俗に言うナンパか…



なんてどこかひとごとみたい思っているあたしがいた。