【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







「何度も…何度も…


忘れようとしたのに!

嫌いになろうとしたのに!


嫌い嫌いって何回思ったって

嫌いになんかなれなかったの!



柚先輩なんか…

アンタなんか…

アンタの悪いところなんか…

いくらだって見つかるのに!



それでもまだ、忘れられなかったの!


こんなの、気持ち悪いなんてわかってる!


もう、アンタが想ってくれてるなんて思い上がったりしない!






でも………



好きなものは好きなんだもん。


しょうがないでしょ………。」






しょっぱい雫が流れ落ちて

太陽の光に反射する。



キラキラと淡く光るそれを

あたしは唇を噛み締めて見つめた。