「綺羅。やっぱりお前、俺のこと……」 「…っ!好きっ!好きよ!悪かったわね……!」 あたしは半ばヤケクソになって、 アイツの言葉を遮ってそう叫んだ。 アイツに 本人に 言われたら 取り返しがつかなくなりそうで また、鍵を開けてしまいそうで 怖かった。 …でも、それはもう手遅れだったみたいで 同時に縺れていた言葉のわだかまりが どんどんほどけていく。