【完】蒼色ネクタイ-好きになってごめんなさい-







他のみんながペアになって

去っていったのを見ると

アイツはあたしの手をおもむろに引いて

自分の方に引き寄せた。



「綺羅。こっち来いよ。」



そうにやりと笑ったアイツに

胸が痛くなる。





…なんで、そんなこと言うの?


諦められなくなっちゃうじゃん……





アイツはさらにあたしを引き寄せると



「まだ、俺のこと、好きだろ。」


吐息がかかる距離でそう囁いた。



胸がドクンドクンと跳ねる。