優菜side

「ね、寝坊したぁ…」

ふと目が覚めたら8時だ…
学校には間に合わない。
三十分から授業だ。

蒼龍(そうりゅう)の姫を辞めてからこういうことが多くなった。

学校にはあまり行きたくない。

いつものように、制服を着る。
いつものように、髪の毛を三つ編みに。
いつものように、スカートを膝下丈にして、
いつものように、ぐるぐるメガネをかけて

誰もいない家に「行ってきます…」という。