「いいの?ミカ!!
あんの女マジなんなの??」


アイリが鼻息荒げて怒ってる


そりゃ、私だって嫌だよ?
嫌だけど…


レイジは昔から凄くモテていて
小さい頃から女の子の集団に囲まれているので


多少慣れてしまっているのもある。


いつも家でレイジを独り占めに
させて貰ってるのにワガママ言ったらいけないなって思う所もある。


でも、私みたいな地味な女が
レイジとお付き合いさせて貰ってるだけでもあり得ないのに


彼女面して、レイジに触らないで!!
なんて言えないよ…


「ミカ、本当にいいの?
ミカの考えてる事なんか
私はお見通しだよ?
いい?レイジ君の彼女はミカなのよ?
それと少しは自信を持ちなさいな。
2人は理想の素敵なカップルだよ?
ミカだけよ彼と釣り合って
様になるのは……
あとここが1番かんじん!
あそこで今、言い寄られて迷惑そうな
顔してるレイジ君は
ミカしか眼中にないってこと!」


アイリが私の手に手を重ねて
ニッコリ笑って言った。


アイリ…


ありがとう。


それでもナカナカ行動に
起こせない私を見てアイリは
私を急かすことなく


「まぁ、とりあえず
ご飯たべちゃおっかね!(笑)」


と言って笑ってくれた。


その間も私はレイジが気になって
ジロジロ見てしまっている。


綺麗な女の子のアプローチは
直球すぎて羨ましくも思える。


レイジは弱い者に手を上げる事は
まずしないから


ムスッとして無視を決め込んでる。



その女の子がきっかけとなって
ユウタロウくん達まで女の子達からの
激しいアプローチに困り果ててる。


ありゃりゃ、トシヤくん…
膝の上に乗っかられちゃって……


ライタくんなんかそっぽ向いてるから
やりたい放題されてるし…


ここにサエちゃんがいたら
大変だ〜!
ユウタロウくんも相当困ってるけど
ユウタロウくんにしがみついてる女の子は生きて戻れる保証ない!!


しまいには、レイジに言い寄ってる
女の子は無理やりレイジの膝の上に
乗って首に腕を絡ませてしがみつくと
キスしようと顔を近付けている


それにはさすがのレイジも女の子の顔を
抑えて近寄れないように防御してる。



あ〜


こりゃ、ダメだ……


さすがにこれは我慢ならない!!
トシヤくん達も困り果ててるし
レイジも凄く迷惑そうな顔してる!!



でもそれ以上に今の私はすんごい
醜い顔になってる。


嫉妬に燃える女の顔…


もう我慢ならないんだから!


私は勢い良く立ち上がると


「アイリ、ここで待ってて……」


「おっ!ミカ(笑)
やっとその気になってくれたのね!
私ももう我慢の限界で
ミカが行かないから私が行こうと思ってた。はい、水!!とりあえず飲んで!」



とアイリが私に水を差し出したので


女らしく一気飲みしてやりました(笑)



「よっ!ミカ美人!!
水を一気飲みする姿もまた美人!!
自身持って!!いっといで!!」


と、私の背中を優しく押してくれた


私は振り返ってアイリを見ると
ニコッと笑って


「よしっ!!行ってくる!!
アイリはここで待っててね!(笑)」


そして私は自分に気合いを入れて
レイジの方へ向かって行った




「ミカ…そんな顔もできるんだ。
美人の子の闘志に満ちた顔って
めっちゃキュンキュンくるわー
頑張れミカ…
王子様を救出しておいで…
大丈夫。ミカ以上のお姫様は
どこ探したっていないんだから…」