「あれー、今日は早いな。稚咲?」
「おはよ、ヒカル。」
玄関を開けるといつも通りヒカルと柊がいた。
「啓に起こしてもらったのか?」
「ん、そうだよー。」
「へー?そうなんだー?」
なんかニヤニヤしているヒカル。
なんだ?
「?そうだよ。」
「はよ、あれ?早くね。稚咲?」
そんなヒカルを変に思っていると雅が来た。
「んー、啓のおかげ?」
まあ、啓のおかげで早く起きれたんだよね。
「啓の?」
ありゃ、流石の学年二位も分からなかったか。
あ、言い忘れてたけど私の幼馴染みは啓以外は皆、頭が良いんだよね。
「啓が起こしてくれた。」
「は?啓が?」
顔をしかめた雅。
あー、もったいない。
折角の綺麗な顔が台無しだわ。
「雅、何顔しかめてんのー?」
ニヤニヤしているヒカル。
ヒカル、あんたもニヤニヤしない方が良いよ。
「は?しかめてねーって。」
顔をしかめていることに気付いていない雅に手鏡を渡す。
「あ!?」
「しかめてるけどー?」
ニヤニヤ顔のヒカル。
「マジかよ..。」
驚いてるんだか焦ってるんだか分かんない顔の雅。
変な二人ー。
ま、なんでも良いけどね。
「..。」
ん?後ろから気配が......って
「一哉!?プププおはよー。」
「......。」
寝癖がひどい一哉がいた。
「「一哉!?」」
ビックリしているヒカルと雅。
「ひでーな......。」
低血圧の柊までもが口を開いた。
「おぉ、新しいな!!」
異様に右サイドだけハネている。
「......寝癖、直んなかった。」
イライラしている一哉。
「ひ、酷いね..?」
「......」
「..直そうか?」
こんなイライラしている一哉見たことないし。
「......頼む。」

