「はじめて会ったときと逆ですね、」 「え?」 まわりのスタッフさんのばたばた走り回る音がする。 誰かの声が、開始時間を遅らせろと叫ぶ。 それが全部ぼんやり聞こえた。 視界にもやがかかる。 「………わたし、……綾瀬さんを助けられましたよ。 これでおあいこです。……………、ね。 」 「………、」 綾瀬さんが、何か言ったのを 見えたけどそこで、私は意識を失ってしまった。