そのあと、近くのホテルに入って直昭さんと…、 「…蓮花」 掠れた低い声が耳元でした。 タオルケットを羽織り椅子に座ってぼうっと 外を見ていた 外と言ってもカーテンから漏れる僅かな夜景だけど。 「なおあきさ…。…な、…直。」 「ん。」 振り向いたら、頬を直昭さんの髪の毛がくすぐった。 すぐ後ろにいたんだ。 「……眠れない?」 「そうじゃなくて、…」