電車で駅に着いたら、 真っ先にいつも行ってるDVDショップに行こう。 綾瀬直昭の作品を片っ端から借りる。 あなたのことを、知らない。 知らないから諦める。 それは嫌だ。 私はスマホの画面を見ながら、 綾瀬さんの作品名をほとんど全て書き写した。 どれだけ作品が揃っているかわからないけど。 「………。」 ガタンガタンと電車は揺れながら、私の住む街に戻っていく。 早く早く……。