「……俺は、蓮花からお母さんの事を聞けて良かった。 ずっと知りたかったから。 何も知らないでいるよりは、少なくとも安心出来る。 結城さんからは、話してくれなかったしさ。」 「…直昭さん。」 「…早く帰りたいな、」 直昭さんはぎゅっと手を握った。 中学生の男の子みたいにぎこちない握り方に、 より一層胸が苦しくなった。 *****