「ごめん、中々行列途切れなくて。やっと、 御守買えたー……」 「……」 「蓮花?ほら、御守買えたよ。」 私の手を取り、ぽんと御守をくれた。 直昭さんは御守を買いに行ってたのだ。 「ありがとうございます」 「………人に酔った?少し離れようか。」 「はい。」 どこか頭がボンヤリとしていた。 それは多分さっき、直昭さんがはっきり 答えを出してくれなかったのが、 引っかかったままだからで。