****** 「………。蓮花?」 ビクッとして、彼から少し離れた。 「………。」 「ごめん、な」 躊躇うように後ろから抱きしめられる、 かすかに香る石鹸の残り香に、 安心してしまいそうだ。 「……、びっくりしました。」 「ん……」 その、そういう事をするときの彼は、普段の 直昭さんではない。 だれか、別のひとみたい。