「私は、きっと。誰かに 見つけて欲しかったんです。」 「蓮花」 「それが………綾瀬さんで良かった。」 ぎゅっと抱きしめられた腕に力がこもる。 彼の肩に顔を埋める体勢になった。 心臓の音がうるさく聞こえる。 「………」 「……直昭さん」 「うん。」 暖かい腕の中、私はまた目をつむった。 彼に話さなければならない。 この、腕の中に居続けるために。