「……あ、ありがとうございます。」 彼は私の方を見ずに、いきなり立ち上がり 後ろを向いた。 「………えと、すみません、ちょっと、 頭冷やしてきます。」 「え、……え。」 「少ししたら帰って来ますから、待ってて下さい。」 彼はそう言って部屋をドスドスと早足で出て行った。