*** 結城さんと別れ、私は自分の乗る電車の ホームに向かった。 結城さんから言われた励ましと、諦めの声が 頭から離れない。 帰りたくない。 どこか知らない場所に行っちゃいたい。 「明日休みだからどこでもいけるのか……」 定期を見つめながら、私は近くの壁によりかかった。 いっそのこと遠くへ行こうかな。 「………」 ー藤ノ宮さん。