花なんて嫌い。 ずっと私の心にあったものだったから。 足が止まってしまった。 綾瀬さんとは、知らずに聞いていた声は さっぱりしていて明るかったから。 少しだけ、救われたような気がした。 それを綾瀬さんは、見ていたのだ。 「ありがとうございます。」 「…いや、…礼を言うのは俺です。 あの時はありがとうございます。」