「出せるもの………」
「蓮花さん、可愛いですよ。
デートなんですよね。
……なら可愛くして当然じゃないですかぁ。
彼氏さんだって悪い気はしないと思いますよ。
なんなら襲っちゃわれるくらい可愛くしなきゃ。」
「…襲われるくらい可愛く」
「いちいち復唱しない…。もう、」
「………うん。」
"可愛いですよ。"
さっき萌香ちゃんが言ってくれた事を
綾瀬さんも言ってくれるのかな。
わからない。
けど、
「蓮花はかわいいわよ、
…いちいち言わせないでよね。全く」
「そーですよ。蓮花さん。
自信持って下さい。何事もトライする気持ちは大事です。
似合わなかったら私がワンピースもらってあげますから。」
こらと、美咲は萌香ちゃんを軽く小突いた。
「うん。……ありがと、二人とも。」
二人の気持ちに感謝して、ワンピースは買うことにした。
***

