立花真琴は母の再婚相手の息子に当たる。
昔、たまに会ったことがあるけど、やっぱり
仲良しにはなれなかった。
再婚した人はわたしに対しては、
母を奪ってしまった引け目からか優しかった。
母の葬式以来顔を合わせていない。
私が母にあることをしてしまったせいで、
母は亡くなってしまった。
人からしたら、私のせいじゃないと
言われるかもしれないけど、
やっぱり考えたら私が悪いと思ってしまう。
立花真琴もその事を関係者から聞いたのか、
さんざん私を責め立てた。
「『…………ん、ふじのみやさん!』」
「は、はいっ!綾瀬さん。」
ぼうっとしてしまった。いけない綾瀬さんからの電話だったのに。
「『なにか、考え事ですか?』」
「大丈夫です。すみません、ちょっとぼうっとしちゃって。」
「『無理しないで下さいね。』」

