あの日から2週間経ちました。
なのに、私はまだ廉乃くんを説得しきれてません…。
まだ、本当にお別れが来るなんて…まだ、信じたくなくて…
現実逃避しているんだろう。
でも、時間は過ぎていくもので…
「ねぇ、望愛。」
「ん?」
「…望愛は僕が…嫌い?」
廉乃くんが私の表情を伺うように聞いてきた。
「そんなことないよ。好きだよ?」
「じゃあ、僕が居なくなるの寂しいよね?」
「…うん。
寂しい。寂しいよ?
でもね、おばあちゃんも、寂しいんだよ。」
「おばあちゃん?」
「そぉ、おばあちゃん。
廉乃くんには、会う時間は少ないかもしれないけど、ママが居る。
それに私も廉乃くんの傍に居るでしょ?
でもね、廉乃くんのおばあちゃんずっと一人なの。
家に帰っても誰もいないの。
だからね、おばあちゃんと一緒に居てあげて?」
「望愛は僕のこと…やっぱり嫌いなの?」
「そんなことないよ。好きだよ?大好きだよ?」
「僕も好きだよ?」
「おばあちゃんは?」
「おばあちゃんも好き!」
「じゃあ、廉乃くんが好きな人を幸せにしてきて。
そして、廉乃くんが好きな人をみんな幸せに出来たら、私のとこへ帰ってきて?」