「で、ここが給湯室。これで案内は最後な」 「はい…」 平然としている彼に、呆気を取られた。 さっきの笑みからして、何か言ってくるかと思ったけど何もなし。 「わざわざ主任自ら案内してくださってありがとうございました」 「……」 「じゃあ、戻りましょうか」 そう言って戻ろうとすると、パシッと腕を掴まれた。 この状況でそんなことをできるのは、1人だけ。 「主任…?」 振り向けば、真剣に私を見る彼の顔があった。