「…あのさ、リュカはさ、」



「ん、何だ?」



「やっぱり何でもない、ほら着いたよ」




…上手くはぐらかされた




彼女が酒屋の扉を開けると、相変わらず静かで酒の臭いだけが漂ってくる



俺は見知った情報屋を見つけると


砂漠越えの件を伝えた






「砂漠越えねぇ、あるにはあるがこりゃあちょっとなー…」




「何だ、金なら払う言え」



俺はさっと金の袋を出す




「…実はな王族が近々砂漠越えをするらしい」


「王族?何故こんな時期に」


「さぁな、何でも表には出していないようだ


今はそのボディーガードを探してるらしい」







「…決まりだ、行こうリゼリア」