「敵軍が攻めてきた。直ちに援護に向かえ以上」 言い終わると共に平軍は馬車に乗り込む 私はとっさに近くにあった馬車に乗った 周りの男達が私を睨む 私は無視して外を眺めていた …あの、男の子はどの馬車だろう 剣さばきは上手いだろうか 躊躇なく人を殺せるのだろうか いつからか私の頭はあの男の子の事でいっぱいだった 戦地に近くなるにつれ、外がうるさくなってきた 血の匂いもする 道に死体が転がっている 急に馬車が止まると男達は一斉に降りて走り出した