「裕くん!」
裕くんの姿が人混みから現れたときにはブンブンと手を振った。
「ごめん、遅くなった。」
裕くんは少し息切れ気味に頭を下げる。
「全然待ってないからだいじょーぶ。中、入ろ?」
急いで来てくれたのかな。
そう思うと足取りがるんるんしてしまう。
「なんで、タワレコなの?」
「うーん、裕くんのアーティストの好み、もうちょっと知りたいと思って。朝のミスチルの話、おもしろかったし。」
「…そう」
口元を手でおおい、顔を背ける彼の耳は赤かった。
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