まさか、高嶺の花の威力がここまでとは。

これからしばらくやりずらいな。

ため息をついて、席に座ろうとしたそのとき、


ピコン


僕のカバンから無機質な通知音がした。


あ。ケータイ、マナーモードにしてなかった。

時計を見ると補習が始まるまで15分。

僕はカバンを机横のフックにひっかけ、ケータイを制服のズボンのポケットに突っ込んで、教室を出た。