「...出てくれば?」
柚木がそう、倉庫に向かって言った瞬間、
―――ガンッ!!
激しく音を立てて開いた鉄の扉。
決して壊れた訳ではない。鉄の扉だし。蹴破ろうとしても扉が壊れる前に足の骨折れるわ。
...なんてことは置いといて。
「煩いわね。耳に響くのよ」
わざわざ激しく音を立てて扉を開ける必要ないじゃない。
普通に開ければいいのに。
「...はっ、お前みたいな女に言われたくないね」
現れたのは赤髪。
話噛み合わないんですけど。
馬鹿なの?...馬鹿ね。
「アンタみたいな馬鹿相手にしてられないわ...」
「あぁ゛?」
ギンッと効果音がつきそうなほど睨んでくる赤髪。
この赤髪みたいに無駄に虚勢を張ってくる奴は大抵雑魚。


