これが俺の精一杯のゆかりへの愛情。

ゆかりの女子友達は。

「ゆかりには祐輔が合わないよ、他にも男子いるじゃん、連んでるゆかりに合った男性さがしなよ!」

そんゆかりの連れのお誘いにもせよ耳をかさないゆかり。

そんな努力なら俺は何度もゆかり好き話したよ。

「ゆかりは俺が守るから」

小学校からの連れでさえ、聞く耳持たないゆかりの性格は、おれが一番知っている。


放課後祐輔の悪いダチが話している時聞こえて来た。

「祐輔、ゆかりどうすんだよ、一途だぜ!」


「俺から離れねーんだよ、最近うざくてはさ!

その祐輔の言葉にキレた俺。


「お前調子こいてんじゃないぞ!」

「お前は昔からゆかりの事好きなんだろ?」

馬鹿にした祐輔の俺に挑発するその言葉。


「ゆかりが振り向いてくれるなら、お前みたいなうんこ野郎から取りたい気持ちだよ!」


「なら俺からゆかり奪えば?」

軽い口調で取れる者ならとって見ろよ!

俺には祐輔の言葉はお前には無理無理みたいな言葉に聞こえた。

制服のネクタイを緩め祐輔に一発食らわせてやりたい気持ちが、あっけなく階段のドアから姿を消した祐輔。


悔しかった、昔みたいに、楽しくあそんで、ゆかりをイジメていた祐輔からゆかりをいつも守っていた俺の存在は今はゆかりにもつたわっていない。

階段のドアを弱々しく開ける俺は敗北感でいっぱいだった。

祐輔が羨ましかった、前向きで明るくて、俺の好きなゆかりまで手にした祐輔が。

教室に帰ると何もなかった様にゆかりとたのしそうに話すゆかりは嬉しそうに祐輔に寄り添って笑ってた。

いったい俺なにやってんだか…

「直人君、明日休みじゃん、付き合ってよ」

ゆかりの友達のことはが声を掛けて来た。


「別に用事ないけど…」

「本当に!」


「ちゅっと待っててね」

楽しそうに会話するゆかりに近づいた。

「祐輔悪いけど明日ゆかり貸してくれない?」

「いいよ、ゆかりたまには直人と遊んでこいよ!」

「だって私……」

「俺達幼なじみじゃんかよ、ゆかりの事悪い事出来る様な直人でもないしってか!」


「ゆかり女子の買い物なんだ、選ぶねーんだよ、協力してくれよな!」


「一回だけ、本当に一回だけだよ」


「いってやれよ、直人彼女いない可哀想だからさ!」

いちいちムカつく祐輔の性格。

「じゃあ、付き合ってあげるわ」

自分の女気取りの祐輔は本音はゆかりに飽きてんだよ。

目を覚ませよ、ゆかりたまにはゆかりと2人だけのデートが俺には最高のプレゼントなんだよなあ?


ゆかりがO.K.ならことはは要らない。

「ごめん、明日用事出来たんだよ、またにしてくれる?」


「なら、来週空けておいてね」

「おう、すまなかったな!」

何年もゆかりと2人のデートなんてした事もない、いつも必ず祐輔が隣りにいた。

ゆかりと歩くだけでよかったんだよ。