私の長いポニーテールがさやさやと揺れる。

教室に入ろうか入らないか、迷い過ぎて扉を入ったり出たりしている。


あ゛あ゛あ゛落゛ち゛着゛け゛


落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け!!!!


「あああ!もう!」


チョコを机の上に置くだけ!

なんでそんな簡単な事すら出来ないの?


私は何を誤ったのか教室内にある掃除用具のロッカーの中に入った。

丁度ロッカー内は掃除をした後だったから、ホコリは無く、人ひとり分しか入れない狭さに自然と落ち着けた。


息を吸って吸って、息を吐く・・・

深呼吸した所で、今度こそ。

あの人の机の上にチョコを置くんだ。


私は胸を張って掃除用具ロッカーを開けた。


ガゴッ


「あれ?扉が硬いのかな」


私は胸を張ってロッカー開け

ガゴッ・・・

開け

ガゴッ・・・


ガゴガゴガゴガゴガゴガゴッ


って、ちょっと待ってよ





ロッカーの扉が開かない。