コトノハの園で



そうして僕は仕事に戻る。


深町さんは、今日は休みだから私用を済ませにと、一旦帰宅するようだ。


夜までしばらくの別れ。


「たくさん活動して、夜までにすっかりお腹を空かせておきます」


「っ、じゃあ僕もっ」


「ふふっ。――じゃあ、途中、ふたりして野垂れ死なないように気をつけましょうねっ」


遅い歩みに、ずっと変わらず寄り添ってくれていた。好きだと告げてからも、同じように。


甘えてはいけないけれど、それはやっぱり、なんという心地よさだろう。


心が引きこもったブランクは存外に大きい。


深町さんとの間合いがこんなにもかみ合うと感じるのは、真実そうなのか、そうしてくれているのかはまだ分からない。


無理ばかりして急ぐのは良くないけれど、多少のそれは大歓迎だからそうしよう。


なんてことはない。『お互いに』とはそういうことだ。


次第に間隔が短くなっていく、彼女に対しての、愛しくてもどかしくもあるこの表現し難い感情も、きっと、上手く伝えていけるだろう。





まずはひとつ。


さっきは離れ難かったと、今夜ちゃんと言葉にして伝えよう。