実は杏と初めてキスしたのは



このとき。



ガクッ と気を失った杏。

俺は杏を支えた。それと同時に…


「良い薫り…」

同じ家なのに、俺の知らない匂いがした。

ふわっと薫る、優しい匂い。


小さくて、きしゃな腕。
柔らかい、二の腕…。


俺は止められなかった。







妹にキスをしたのは

そのとき。