*杏 side*


目が覚めるといつもとは違うベッドの匂い。


ベッドの下に、お兄ちゃんが寝ていた。




「お兄ちゃん!!床じゃ体が痛くなっちゃうよ!!」



枕もお布団もない状態で寝ていた。



「ん…?杏…おはよ…今何時…?」




時計の針は5時を指していた。



「俺ベッドでもうひと眠りするから…フロ上がったら起こして…」




そう言うと直ぐにベッドに入り、お兄ちゃんは寝てしまった。