俺が屋上に着くと松野みゆがキョロキョロしていた。
なんだ。あいつ、結局来てくれるんじゃん。
「あの…落ちエスパーさん?」
「俺落ちエスパーじゃないんだけど?」
「じゃあだれですか!」
だれ?って…
「お前本気で俺のこと知らねーの?」
「知ってるわけないじゃないですか~。有名人じゃあるまいし…」
そ・れ・が有名人なんだなー。
「学年princeって知らね?」
ホントはこの話自分からはあんまりしたくねーんだけどなっ。
「あの…学園祭でやってる大会ですか?」
「そう。それで得票数が多かったベスト3が学年prince。1位が金、2位が銀、3位が銅のバッジをつけれる。」
そう言って俺は金の王冠バッジをみゆにみせた。
「わぁー!すごーい!」
と目を輝かせるみゆ。
えっ!?妬まねーのか?こんな素直な反応めっちゃ久しぶりにみた…。

