空を見上げていた
憂い気なその影が

ゆっくり
こちらを振り返る。


「蔭山…?!」



その瞳は濡れ

赤色に染まっていた。


ーほら。
そうやってまた
お前は我慢する。


みゆちんの背中押して

強いフリして

頑張ってるけど


ホントは弱いんだろ?

泣きたいんだろ?

なら……



「泣きたいなら、泣けばいいのに。」


「………え。」