涙の卒業式を終え、 私はすぐに充洋と結婚した。 結婚式には春のお父さんも来てくれた。 四月十六日―― 充洋と、春のお墓に行った。 「その・・・ 春って人はどんな人だったの?」 充洋は言った。 “春”・・・。 その愛しい響きに動揺する私。 思わず、視線を落とす。 何も言わずに連れて来てしまったんだ。 言わなきゃいけないのはわかってる。 でも、嫌われたら嫌だから・・・。