頭の中はパニック状態にある。


雪哉が…告った!?


雪哉なら俺に一言言ってから告ると思っていた。


だからまだ告らないんだとばかり…。


そっか…。


雪哉…告ったんだ…。


よくやったな…!


なんて言えやしない…。


胸がズキズキする。


『どうしたらいいと思う?』


紙にはこう書いてある。


『なんで俺に聞くんだよ。小谷さんが自分で答えを出さなきゃダメだろ?』


なぜか『どうしたらいいと思う?』って聞かれてイライラした俺は、なげやりな感じで答えた。


それを見た小谷さんは何かを書くわけでもなく、ただ紙をじっと見ていた。


俺の脳裏に浮かんだのは…協力してください!と言った雪哉の必死な姿。


協力…か…。


俺は小谷さんの目の前にある紙をとって書いた。


『1つだけ言っとく。雪哉はいい奴だよ。俺の自慢の弟なんだ。前向きに考えてやってくれ…!』


小谷さんは読んですぐにつぶやいた。


「唯斗の気持ちはよくわかったよ…。」


えっ!?


俺は反射的に小谷さんを見た。


よく見えないけど…小谷さんの目に光るものがあった。