もう人気者には恋をしない

「じゃあ、引いてみる……」


 腹を決めた。入館料を払って、血塗れの箱に手を突っ込んだ。

 全然怖くなくなるのがいいなー。

 えーと……これっ!

 しっくりと手に持った紙を、そのまま引き出した。

 一体、何て書いてあるんだろう。

 ドキドキしながら紙を開いた。

 …………これは、何?


「映見、なんて書いてあるの?もしかして、オカマ?」

「ううん」


 果奈と彼氏に内容を見せた。


「……なんだこれ、

『クマさんと一緒』?」


 果奈の彼氏が、意味がわからなそうに読み上げた。


「あ、それが当たったんだ。ちょっと待っててね」


 私達の会話を聞いた相葉君が、幕の中へと消えた。

 すると間もなく、相葉君が再び現れた。誰かもう一人を連れて……


「……!ちょっ、何それ!」


 もう『一人』じゃなくて、
 もう『一匹』だった。

 現れたのは、なんとクマの着ぐるみ!
 頭はすっぽり被っているから、中身が誰だか分からない。