……龍也君は、あの人達とは全然違う。 いつも優しいし、話していると子供っぽくてかわいいと思ってしまうことさえある。 「あんまり無理すんなよ!」 安心したようにそう言うのを聞いて、胸がずきりと痛んだ。 龍也君はあの人達と違う。 そう、思いたいけど。 だけど、それならどうしてあの三年生達は、『ひな』って呼び方を知ってたの? 考えていることをあまり表情に出さないようにしながら、ベッドに手をついて彼にたずねる。