「本当に1年前までだな?」



「はい」



「嘘だったら、お前……殺すぞ」



――シーン……――

まさに、この言葉が当てはまる位に、静まり返った室内。

今のお兄ちゃんは、私も知らないほど、怖かった。

琉稀の手を握ると、強い力で握り返される。



「俺は綾華しかいりません。今まで、これからも」



「その言葉、忘れんなよ」



「もちろん」



お兄ちゃんの迫力に、膝が笑う。

でも、嬉しかった。