「じゃあ決定!私、車出して貰えるようにパパ呼んで来る!」



張り切る綾華ちゃんを尻目に、項垂れる。



「鴨はちょっとやそっとじゃ食えないから、行くだけ行こう」



どんなフォローだよ、翔平。

だが、行かないわけにも行かず、コートを羽織る。

いざとなれば、走って家に帰れば良いんだ。

周りを見ずに、真っ直ぐに。



「お兄ちゃんが、可愛い子揃えとくって!」



…綾華ちゃん……;;

笑顔で悲しいんだけど……;;