―――琉稀を追い掛けて10分。 方角は合ってる筈も、家を知らない為、ウロウロキョロキョロ。 『お繋けになった電話番号は電波のない場所か――…』 「もうっ!琉稀どこ……!?」 電話をしても、このアナウンスばかりが流れる。 よく考えたら、色んな話をして来たけど、何でか住所だけは聞いてない。 うっちゃんの住むマンションは知ってるけど、部屋番号を知らないし、私って正真正銘の馬鹿だ。