「はぁ~。
 さすがに疲れたぁ」

 着替えを終えた私は、誰もいない更衣室で思わずため息。

 あまりに疲れてしまって、一度座り込んでしまったらなかなか立ち上がれないでいる。




 10日ほど前。

 エリカに頼まれて、急遽レストランのバイトを引き受けた。


 クリスマスだから混むかなぁ、って予想はしていたけど。

 実際は、予想以上だった。


『目が回る忙しさ』って、こういう事を言うんだと実感した。







 
「ん、ん~」

 私は両手を上げて背伸びをする。


 バイトを始めて日も浅い私は、ミスをしないように必要以上に気を張っていたみたいで。

 肩とか、首とか、妙にこっている。


「今夜はいつもよりゆっくりお風呂に入ろっと」

 もう一度大きく背伸び。


 忙しいクリスマスも今日でおしまい。



 私はちょっとふらふらになりながら更衣室を出た。