この前試合に出たのは、2年半も前の国際試合。
遠い昔のことのように感じる。
ゆっくりとコートに足を踏み入れた瞬間、沸き起こる大歓声に全身が震えた。
みんなよくこんなすごい空気の中で戦っているよね。
ちゃんとプレーできるだろうか……?
あぁ、急に怖くなってきた。
今まで感じたことのない緊張とプレッシャーで逃げ出したい衝動にかられる。
どうしよう!
どうしたらいいの?
助けて……
「ケイくん……」
今一番傍にいて欲しい人の名前を呟いた。
「ナナちゃん、ナナーーーっ!!!!」
えっ……
大歓声の中、はっきり聞こえたわたしを呼ぶ声。
お兄ちゃんじゃない。
ここにはいるはずがないのに、
声のする方を見ると……
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