ハッピー☆ラッキー




あの事件の後、わたしは多くの人に救われた。


でも、彼女はわたし以上に傷ついているように思えてならない。


恐らく原因はわたし。


あの大きなマスクは折れた歯を隠すためのもの。


あれだけの仕打ちをしたのだから当然だという人もいたけれど、それでは彼女が救われない。


「どうしたものか……」


全ての答えは試合が終わったら出る。


気持ちを切り替え、練習に臨んだ。


夜になってお兄ちゃんに電話をした。


『いよいよ明日からだな。どうだ?調子は』


「うん、まぁまぁってところかな。実戦は久しぶりだからちょっと緊張しているかも」


お兄ちゃんはクスッと笑うと、


『予選落ちなんてしたら承知しないからな。決勝まで勝ち残ったら観に行ってやる』



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