「秋元コーチ、あなたが酷い目に遭わせたナナ……福山さんですよ」
レギュラーメンバーの冷ややかな声に、彼女は大きく目を見開き、わたしを見た。
ぶつかり合う視線と視線。
でも、彼女の瞳に2年前の勢いはなく、すぐさま逸らされた。
「これから宿舎に戻ってミーティングよ、早くして!!!!
あなた達がちゃんとやらないとわたしが監督に叱られるんだから!行くわよ!!!!」
秋元先輩はヒステリックに叫ぶと、どんどん先に歩いて行ってしまった。
変わってない。
成長の欠片も感じられない。
「歯っ欠けババァ、うざっ!」
「いつまでキャプテンのつもりなの?」
「大学のバレー部でハブにされちゃってるくせに偉そうに言うんじゃねぇよ!!!!」
「ナナに謝れっての!!!!」
レギュラーの3年生が秋元先輩に暴言を浴びせた。
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