「いけないっ!そろそろ集合時間よ、ナナ、早く早く!!!!」
美帆にせかされ、慌ててロビーに下りた。
試合会場に到着し、
「わぉ、すごい!!!!」
「いよいよ試合かぁ……」
設営が終わった会場内はピンと空気が張り詰めていた。
試合当日はこんなものではない。
久しぶりに感じる緊張感に押しつぶされないように、気を引き締めていこう。
会場内を見て回っていると、
ドクンッ!!!!
心臓が大きく拍動し、体が後ろに下がった。
「あれ、明東大付属だ」
美帆が心配そうにわたしを見た。
レギュラーの証である赤のジャージを着た18人のほとんどがかつて凌ぎを削った仲間達。
「先輩大丈夫?」
亜子と千尋がわたしの両脇を固めた。
すれ違い際に視線を合わさないように挨拶を交わす。
気づきませんように……
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