か、彼氏!!!?


驚いて顔を上げると、ケイくんの真剣な眼差しに捉えられた。


「僕……あぁっ、もう好青年ぶるのキャラじゃねぇから辞めた!!!!

どうせすぐボロ出るだろうし……」


ぶつぶつ言いながらわたしの視線は再びケイくんにロックオンされると、


「俺、ナナちゃんのことが、好きなんだ」


えっ…


えぇーーーっ!!!?


ケイくんの突然の告白に


「嘘……」


嘘、嘘、


嘘ーーー!!!!


驚いたなんてものじゃない。


ケイくんがわたしのこと……


わたしだよ?わたし!!!!


「信じられない……」


ケイくんならもっと可愛い女の子とだって、選り取り見取りじゃないの。


「嘘じゃない、本屋で初めて会った時、ナナちゃんに一目惚れした。


あぁーーっ!何てこと言わせるんだよ!!!!」


顔を真っ赤にして恥ずかしそうにするケイくんだけど、


本屋という言葉を聞いて、舞い上がりかけていた気持ちが急激に冷めていくことを感じた。



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