「はい」


返事をすると、


「ナナちゃん、気分はどう?」


パステルカラーを基調とした花を使ったアレンジメントの小さなかごを手に千鶴さんが病室に入って来た。


「何だか眠そうね。はい、これお見舞い」


そう言うと、アレンジメントをベッドサイドに置くと、


「もうひとつ、私からのバースデープレゼント、受け取ってね」


意味ありげな笑みを浮かべると、病室の外に出て、


「ほらっ、早く入りなさいよ!!!!」


「おいっ!離せよ!!!!」


千鶴さんに押し込まれるように病室に入って来たのは……


ドクンッ!!!!


え……


えぇーーーっ!!!!


「こ、こんばんは……」


ばつの悪そうな表情のケイくんだった。



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