「沙世ちゃん、気をつけたほうがいいぞ。ナナは小さいが、スパイクもサーブも破壊力抜群だからな。俺も昔、顔面直撃で口の中を切ったことがある」
お兄ちゃんの言葉にキャプテンは顔を引きつらせ、
「そ、そうね、福山さんのサーブはレギュラーメンバーも当てることすらできないわ。
さすが、全日本のサブセッターよね?トスワークもわたしよりも上手だし、近いうちに必ずレギュラーになれると思うわ」
なんて、心にもないこと言ってるのはミエミエだよ。
「お前もあと10センチ、いや、15センチ高かったらエースアタッカーになれたのに……」
残念そうに言うお兄ちゃんカチンときた。
でも、その言葉以上に、お兄ちゃんの横でキャプテンがニヤリと笑ったことに腹が立った。
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