でも、今はバレーがあればいい。
高校生活も人生も、まだまだこれから。
いつかわたしだってお兄ちゃんみたいに素敵な恋をしたい。
ううん、してみせるんだから。
「遅いな、どうしたんだろう?」
ソワソワして落ち着きのないお兄ちゃん。
こんなお兄ちゃんはレア物だ。
じっくり楽しませてもらおう。
「海翔先輩、お待たせ!」
来た!!!!
どんな人だろう……?
仲良くなれるといいな。
期待を胸に顔を上げた。
「……ッ!」
息が止まった。
ううん、心臓も止まりそうなくらいに驚いたなんてものではなかった。
「こんにちは、福山さん。うふふっ、驚かせちゃったみたいね。お兄さんとお付き合いすることになったの、よろしくね」
お兄ちゃんに寄り添うようにしていたのは、バレー部の秋元キャプテンだったから。
.


