そんなある日の休日、
「俺、彼女ができた」
一緒にランチをしていると、お兄ちゃんが恥ずかしそうに言った。
高校時代、ファンクラブや追っかけがいるくらいモテモテだったのに、
モデルさんみたいに可愛い同級生に何度もアプローチされていたのに、
バレー一筋で女の子になんて見向きもしなかったお兄ちゃん。
ついに春が来たのか……
ほんの少しの寂しさと大きな喜びが交錯した。
わたしなんてもうすぐ16歳なのに、初恋はまだ……
それもこれも、身近にいるお兄ちゃんにも責任があるんだから。
中学時代も、高校入学してからも男の子から告られることがあった。
でも、ついついお兄ちゃんと比べてしまって……
別にブラコンでも何でもないのに……。
妹のわたしから見ても、お兄ちゃんはカッコよすぎて、何でもできすぎて、
罪な男だよ、お兄ちゃんは……。
「はぁーっ!」
大きく息を吐き、目の前のお兄ちゃんを睨んだ。
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